資格外活動許可制度

在留資格に関する手続きは、日本で生活する外国人の方々にとって非常に重要です。今回は、特に留学生の方々に関係の深い「資格外活動許可」について、重要なポイントを解説します。

資格外活動許可制度とは

資格外活動許可制度は、主に留学生など活動資格で在留する外国人の方が、本来の在留資格の活動を妨げない範囲で副次的な活動を行うことを認める制度です。

対象となる在留資格

この制度は、主に法別表第1の在留資格（活動資格）を持って在留する方が対象となります。

許可される活動

資格外活動として認められる活動には、以下のようなものがあります：

1. 法別表第1の1の表、2の表、5の表の上欄の在留資格（就労資格等）を持って在留する方：

• これらの在留資格に該当する活動に属しない収入を伴う事業を運営する活動
• 報酬を受ける活動

1. 法別表第1の3の表、4の表の上欄の在留資格（非就労資格）を持って在留する方：

• 収入を伴う事業を運営する活動
• 報酬を受ける活動

申請方法

資格外活動許可の申請は、以下の手順で行います：

1. 出入国在留管理庁長官に申請を行います。
2. 申請の際は、現在の在留資格に対応する活動の遂行を阻害しない範囲内であることを示す必要があります。
3. 出入国在留管理庁長官が相当と認める場合に許可されます。

許可の方式

資格外活動許可は、以下のいずれかの方式で行われます：

1. 資格外活動許可証の交付
2. 旅券もしくは在留資格証明書への許可の証印
3. 在留カードへの記載および在留カードの IC チップへの記録

許可条件

出入国在留管理庁長官は、許可に際して必要な条件を付すことができます。条件付きの許可は、以下のいずれかの形で行われます：

1. 包括許可：就労先等を個別に特定せず、1週について28時間以内の就労を許可
2. 個別許可：地方出入国在留管理局長が、就労先の名称、所在地、業務内容を指定

注意点

1. 留学生の方は、原則として1週について28時間以内の就労が許可されます。
2. 在籍する教育機関が学則で定める長期休業期間中は、1日について8時間以内の就労が許可されます。
3. 資格外活動許可を受けた方が、付与された条件に違反した場合や、継続して許可を与えることが適当でないと認められる場合、許可が取り消されることがあります。

資格外活動許可制度は、留学生の方々の日本での生活をサポートする重要な制度です。ただし、規則は複雑で、最新の法令や規則の変更に注意を払う必要があります。不明な点がある場合は、出入国在留管理庁や専門家への相談をお勧めします。